自主的に連休を1日延ばし、一日古典芸能三昧。
まずは、演舞場の昼の部。序幕の「鳴神」は、ソメソメ初役とのこと。幕間に、最寄駅内紀ノ国屋で買ったおにぎりで、昼食。続いて「鬼平犯科帳」。御頭は、舞台版でもステキだ〜! 歌六さんの友五郎が、いい味を出している。昼のキリが「釣女」。錦之助さん、綺麗な大名だ。吉右衛門さんの醜女には、もう、出て来た瞬間から爆笑。パっと出て来ただけでさらっちゃうところは、さすが座頭役者! 大名に向かって「錦ちゃ〜ん!」なんていうセリフも飛び出し、お茶目な吉右衛門さん、全開。歌舞伎座で、あんまりこういう吉右衛門さんを拝見した記憶がないのだけれど、去年も5月の演舞場では、お茶目さんぶりを発揮していらしたなぁ・・・。何が違うんだろう? 演し物の選び方? 演舞場の5月は、そうとは謳っていないけれど、座長公演だから? 
実は、今日の夜は、国立劇場鶴澤清治さんの会のチケットを、戻り切符でゲットしていたのだけれど、それをうっかり忘れて、演舞場の夜の部もとってしまっていた。で、どうしようかな???と思ったのだけれど、とりあえず、時間表をみると、序幕の「妹背山」を見てからでも、国立劇場には充分間に合うことがわかったので、序幕だけ見てから、国立へ行くことに。
演舞場の3階左って、花道はおろか、舞台下手もずいぶん切れてしまって、見えないんだ・・・。ずっと手すりに身を乗り出していないと、見えない〜! 3階左は、金輪際とらないぞ!! いじめの官女が終わって、吉右衛門さんが登場すると、それまでの1時間近い芝居の主役だったお美輪はすっかり、存在が霞んでしまうってのは、これまた、吉右衛門さんの存在感のせい? 長袴での立ち回りで、綺麗にとんぼを返っていたのは、どなただろう? 筋書を買わないと、脇役や地方さんがよくわからないなぁ・・・。まだ、夜の部に行くから、その時でいいか?と思ったのだけれど、ちょっと失敗だったかなぁ・・・。
ほぼ予定時間に「妹背山」が終り、和光ギャラリーへ。篠山紀信×坂東玉三郎写真展が10日まで開催ということを、今朝oui_et_nonさんに教えていただいたので、駆け足ながら、見に行った。DVD撮影時に撮ったと思われるカットと、歌舞伎座などの舞台を撮ったと思われる写真があって、やっぱり、舞台写真の方がいいなぁ・・・と思った。いつものことながら、玉三郎さんの衣裳は、本当にセンスがいいし、すばらしい。もっとゆっくり、見たかった! ちなみに、ウワサの50万円の霧箱入り写真集が展示されていた。はぁ、50万ですか・・・。あと、写真現品に限り、紀信さんと玉三郎さんのサイン入りで販売するそうで、それが、30万円からだったかな? はぁ、さすが和光での展覧会ですな・・・。
駆け足で展覧会を見て、バスで国立劇場へ。晴海通り〜外堀通りさえ混んでいなければ、銀座と国立劇場の移動は、バスが一番快適。
6時10分には、国立劇場に到着。鶴澤清治さんほどの方が、ご自分の会をなさるのは、今回が初めてということもあってか、大劇場がチケット完売。人間国宝も多数出演だしね。
最初が住大夫さん、綱大夫さんとの「阿古屋」の琴責め。文楽の大夫・三味線で聞くのは初めての演目。三曲も入っての素浄瑠璃で、文楽浄瑠璃のステキさを堪能。休憩をはさんで、2曲目は「弥七の死」。山川静夫さんのエッセイをもとに、清治さんが構成作曲した、新作。咲大夫さんの語りに、鳴り物も少しだけれど入っていた。3つ目の演目は、「三番叟」の10挺連れ弾きと、蓑助さんの人形も入って、嶋大夫さんとの「酒屋の段」、「野崎村」のお馴染みの段切れのところの、11挺連れ弾き(嶋大夫さんの語りあり)。「野崎」の連れ弾きは、圧巻だった!
夕食は、幕間にサンドイッチで済ませる。終演が9時半だったので、食べておいて、正解だった。
さて、明日から、日常にスイッチを切り替えて、仕事しなくっちゃ・・・。