新秋歌舞伎夜の部＠新橋演舞場

夜の部は「加賀見山」の通しと「かさね」。この前、歌舞伎座で「新薄雪」の通しを見て、「あーー、加賀見山の通しもみたいな〜」なんて思ったので、非常にタイムリーでありました。海老蔵さんの岩藤、ハマってましたねぇ。ちょっと？？？なところもありましたが、基本的にはよかったのではないかと。女形の時に「デカイ！」と思うが、今回はそのデカさが活かされていた。
期待の時蔵＝尾上、亀治郎＝お初。どちらも大変結構。時蔵さんの耐える尾上、亀ちゃんの初々しい向こう見ずさがかわいいお初、堪能した。梅枝くんのお姫さまも、品があったし、実はオオ！と思ったのが巳之助くん。先月、大役を勤めたのがよい影響を及ぼしたようだ。セリフの調子の高いところを、なんとか克服してくれれば・・・。それにしても、若手は日に日に成長するんだなぁ〜と。松也くんも要所で登場する、大事な役をきちんと演じていた。竹本さんに、もうちょっと・・・と。
「かさね」は、これまた地方がねぇ・・・。三枚目・四枚目の太夫さんがなかなかよかっただけに・・・。亀ちゃん、先月の自主公演で俊寛を演じたとは思えない、美しい若女形っぷりをたっぷり。海老蔵さん、セリフ術をもうちょっとなんとかして欲しいというところはあるが、見た目の美しさは、相変わらず。
４座＋巡業が開いている今月、どこもそう大きな座組ではない（歌舞伎座除く、だよね？）のだけれど、それが目立たないのが実は演舞場なのだというのを、筋書を見て感じた。それだけ、わたしの好きな役者さんがギュっと凝縮して揃っていた、ということかな？　ちなみに、長唄出囃子の連名に、意外な知人の名前を見つけて、びっくり。幕間に思わずメールしてしまった（笑）。