『黙阿弥』
『作者の家』の続編的な内容。幕末から明治にかけて、黙阿弥を通して世の中や歌舞伎の動きを描いている。書き出しの部分は天覧歌舞伎からスタートしていて、その文章は小説かと思うようであった。
演劇改良という名の下に行われた「勧進帳」の改悪に黙阿弥の名前が無断で使用されたというのには、ちょっとびっくり。坪内逍遥との出会いとその後の付き合いなど、『作者の家』ではわからなかった事柄がいろいろと説明されている。
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