芸の真髄シリーズ@国立劇場大劇場

花柳寿輔さんと藤間紫さんの競演のはずだった会だが、先月紫さんが急逝されたため、「隅田川」の班女は玉三郎さんが代演。
半分以上は玉三郎さんの「隅田川」見たさだったのだけれど、実際に舞台を拝見すると、寿輔さんの「安達ヶ原」がとてもすばらしかった。
前シテはなんとなく、紫さんに似て見えたりもした。とにかくセリフや糸繰りの唄が、舞踊家さんとは思えない立派なもので、「花柳流の家元ともなると、やっぱりさすがだわぁ〜」と認識を新たに。
阿邪梨をなさった梅玉さんは、家元とは初競演とのことであったが、さすが、位の高い僧侶の役を、高い気品で演じていらした。
「万歳」では、紫さんの形見のきもの?が飾られ、文楽若手の大夫さんたちと清治さんのお三味線で、猿之助さんのお弟子さんが素踊りを。猿弥さんは、やっぱり踊りがお上手だなぁと思ったり、笑三郎さんは実はこの素踊り姿の方がいいなぁと思ったり・・・。
隅田川」は、うーん・・・。清元がイマイチだったり、やっぱりこういう踊りっていうのは、わたしの抱く玉三郎さん的ではないのかも???と思ったり。