『倶楽部亀坪』

en-taxi」に掲載されていた亀和田武さんと坪内さんの街歩き対談の書籍化。連載も全部ではないけれど読んでいたのだが、改めて書籍という形にまとまって読むと、また、その時には気付かなかった面白ポイントがあれこれ。
そして、エピローグでお二人が語っていたけれど、鉄を愛する書き手・宮脇俊三さんを継ぐと見られていた実相寺昭雄さんが亡くなっていたり、草森紳一さんや久世光彦さんも亡くなったり、いろいろこの間に世の中は変わっているんだよな、というのを改めて感じる。
そして、品川の回で「いいホテル」として紹介されていた京品ホテルが、あんな大騒動の末に閉鎖を余儀なくされていて、改めて「あ、倶楽部亀坪で紹介していたんだ!」と思ったり…。そして、品川ではやっぱり岩本素白や土蔵相模のこと話してるなぁ、坪ちゃん!なんていうのも。
どこも、知っているようで知らなかった、街の薀蓄(それも、ためになる、っていう感じじゃなくて、単純に「へぇ〜!」って思えるような形なところが、このお二人らしい)にあふれていて、こういう風に街歩きができたらたのしいんだな!と。
これは、坪内さんの『極私的東京名所案内』『まぼろしの大阪』『大阪おもい』と併せて、坪ちゃん式街歩きのお手本である。

倶楽部亀坪

倶楽部亀坪

極私的東京名所案内

極私的東京名所案内

まぼろしの大阪

まぼろしの大阪

大阪おもい

大阪おもい

あと、亀和田武さんがとてもステキだ。「SPA!」で対談している福田和也さんも博識なんだけど、ちょっと鼻につくところがあるんだよね…。でも、亀和田さんはとても自然体で、いい感じだなぁと。
この方の書いたもの、探して読まねば!
どうして僕はきょうも競馬場に

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人ったらし (文春新書)

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この雑誌を盗め!

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これ、昔から探しているんだけど、見つからないんだよなぁ…。
時間街への招待状 (新潮文庫)

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寄り道の多い散歩

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懶者(ナマケモノ)読書日記 (Strong essay)

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