十六万枚のカードは、まだまだ増え続けるんだろうな。

『書中日記』、入手するのがすっかり遅くなってしまった。最近、「本の雑誌」にも「週刊文春」にもご無沙汰してしまっているので、久々のツボちゃん節を堪能。
たぶん、鼻につく人は鼻につくんだろうなぁ〜というのは、読書メーターの皆さんの感想を読んでいて思うのだが、好きなモノにとっては、このツボちゃん節がたまらない。
いつも坪内さんの著作を読むと、読んでみたくなる本がいろいろと出てくる。今回ももちろん。とはいえ、いろんな意味で、すべてをカバーするのはムリなのはわかっているので、何冊かはメモしたけれど、あとはご縁があれば、ということにした。
その何冊かのうちの1冊が、コレ。

歌舞伎座を彩った名優たち―遠藤為春座談

歌舞伎座を彩った名優たち―遠藤為春座談

出版された時から、気になっているのだけれど、イマイチ踏ん切りがつかなくて、入手していなかった一冊だ。遠藤為春という人は、名前だけは知っているのだけれど、どういう人なのかは、あまりよく知らない。そんなことやら、価格の問題やらで、書店で何度か手に取ってはみても、「今日はやっぱりいいや…」と棚に戻していたのだ。
しかし、坪内さんがこの本を買ったのは、「本の雑誌」の年間ベスト3で、あの北村薫さんが挙げていたからだ、と聞けば、やはり読まねば!と。
だが、今までのように「欲しい」→即アマゾンでポチ or 書店に走るという行動パターンはいろんな意味で許されない昨今、とりあえず図書館で借りるか?と思ったりしている。
そして、もう一冊、というか一シリーズ。
昭和二十年 第一部 (1) 重臣たちの動き 【1月1日?2月10日】

昭和二十年 第一部 (1) 重臣たちの動き 【1月1日?2月10日】

昭和二十年の365日を、ありとあらゆる資料を駆使して、記録を残すという本らしい。

鳥居氏はほぼ毎日、朝から晩まで資料整理を行っている。つまりカードに「書籍、雑誌、新聞だけでなく日記とか社史、回想録等から拾った情報を書き込んでおく」。この二十年間一度も旅行したことがないという。「二十年かけてつくったカードを新巻鮭の箱に入れて整理し、それが四十五箱あります。一箱に三千五百枚入るので全部で十六万枚に近い数になっているはずです」。新巻鮭の箱というのがとってもシブいぜ。
                            p.235

すごいなぁ…。しかし、アマゾンにも版元にも、ツボちゃんが書いていた13巻が世に出た形跡が認められないのだけど、どうなっちゃったんだろう?