「歩く学者」広瀬千香さんに出会った

今朝は二度寝してしまった。『文庫本福袋』の続きを読んでいたら、ナンシー関さんが亡くなった直後の分が出てきた。今の私は同じように「もう坪内さんみたいな新刊文庫本コラムを毎週書く人はもう二度と出てこないだろうと思う。さびしい。」

洗濯機を回して、マイブックを書き、Wrokflowyでフリーライティング。

昼ごはんを食べて、Scrapboxに昨日のデイリーページを作り、読書メモと抜書きの整理をする。

『紙つぶて』の続きを、メモをとりながら読む。山本周五郎『樅ノ木は残った』の全集版解説を書くために平野謙が「ご苦労にも」『伊達騒動実録』を通読した、と書いているのがおかしい。そして、山周ファンの谷沢さんが「青べか物語」に出てくるストリンドベリー『青巻』という本をわざわざ取り寄せてみたら…。どうだったのか、結果は明らかにされていないのが、とても気になる!! そして、もう一つ気になるのが、倉田喜弘「浄瑠璃の現状と演奏」だ。図書館が使えるようになったら調べたいことがまた一つ増えた。

ちょっと眠くなってきたので、掃除。

『ストリートワイズ』の続きを、抜書きしながら。昨日に続いて、今日もまた「こういうおばあさんになりたい!」と思う人に出会った。『山中共古ノート』の著者、広瀬千香さん。広瀬さんは75歳から『共古日録』という山中共古のひどいクセ字の、手書きの日記を読むために早稲田大学図書館と、国立国会図書館に何ヶ月も通ったという。その中から、江戸の風俗(民族)文化、しかも普通の本や雑誌には載っていないようなマイナーな風物を知るための宝庫であり、彼の交友録でもある貴重な記録を丹念にすくい上げたのが『山中共古ノート』。毎日コツコツと図書館に通った広瀬さんは、まさに坪内さんのいうところの「自分の好奇心に忠実に、」「いろいろな場所を歩き回っているうちに、いつのまにか、学者になってしまった人びと」=「歩く学者」だ。坪内さんが実際に広瀬さんに会った時には、すでに98歳だったそうだが、粋な女性で、荷風と(斎藤)昌三との、恋の「『綱引き』の噂をやはり信じたくなるような美しい人だった」という。

夜ごはんを食べて、『ストリートワイズ』あとがきを読んで、読了。あとがきがまた、ここに収録された文章を書く中で出会った人びととの縁についてのエッセイになっている。とりあえず(多分)二度目の通読を終わってみて、まだまだ知らないことが多くて、深く読み込めていないことを痛感。これからも何度も繰り返し読んで、自分が何を知ることができたかを確かめるためにも。

夜のニュースで、今日の東京都でのcovis-19感染確認者が10人と知る。まさに人が動かなければ感染拡大は防げる、っていうことだ。相撲界から27歳の力士が亡くなったというニュースも。国内で、厚労省が確認している中では最年少の死亡者だそうだ。一番状況が逼迫していた頃に発病してしまったようで、基礎疾患(糖尿病)があったうえ、軽症時に医師の診断もPCR検査も受けられず、重症になり救急車を要請しても受け入れ先がなかなか決まらなかったとのこと。若くても、体を鍛えていても、こういう結果になるんだ。怖い病気だ…。東京都医師会の会見が開かれ、会長から「愚直にStay homeでお願いします」というメッセージが。それは守るから、その間に様々な対策や準備を進めてほしい。