歌舞伎座千穐楽おめでとうございます㊗️

午前中は雨が降っていたが、昼ごろ一旦止んで、その後は降ったり止んだりか?

九月大歌舞伎千穐楽歌舞伎座

第二部の「色彩間苅豆」かさねと、第三部「双蝶々曲輪日記」引窓を見る。かさねは初日、二日目と見て以来。よだいめ、顔がちょっと痩せたかも? そして身体のキレが増している。傷を負ってからの美しさに凄絶さがさらに加わっている。よだいめのキマリ、キマリの美しさが際立っているのだけれど、それが前後の振りと滑らかにつながっているのが素晴らしい。例えば、海老反りから床に倒れるところでもギリギリまで持ちこたえてそのまま滑らかに次の振りにと身体が動いていく。しかもそこに役の性根がきちんと見えるのだから、すごいわ、ほんと。

入れ替えが長いなぁと思っていたのだけれど、このかさねを見た後、すぐに引窓じゃなくてよかった、と思った。全く違う世界に入っていくために、頭も身体もリフレッシュすることができるだけの時間があったのは、よかった。

引窓は、今月これが最初で最後の観劇。まず、吉右衛門さんの濡髪が花道から出て、戸口のところでほっかむりをとって中に向かって声をかけるところの若々しさがすごい。声の調子を自在に操れるって、ほんと大事だなぁ。その声の高さによって、全身から大前髪の相撲取というの役の若々しさが舞台いっぱいに広がった。もう一つ、生みの母に自分を捕まえて義理の弟である十次兵衛に渡してくれ、と言った後、母親がそれを拒むと、母の膝に手を三度ついているところの「おっしゃれや、や、や」の3つの”や”の一つ一つに込められた心が伝わってきて、胸が詰まる。この素晴らしさ。改めて、芸の力というものをまざまざと感じさせられた。初役の与兵衛・十次兵衛の菊之助さんも、お義父さんから習ったことを自分の身に染み込ませてきたんだな、というのが伝わってきた。まだまだ、濡髪の大きさに対等とはいかないけれど、再演が楽しみだ。

三越の食品売り場で買い物して、チェーンのカフェで手帖タイムをとって、帰宅。

今日の東京都での新規感染者は、270人。いやはや、これですよ…。飲食店に入ると、食べ終わっていてもマスクなしでずっとおしゃべりに興じてる人のなんと多いことか。素面でこれだから、お酒が入ったら、と思うとホント怖い。