急遽、歌舞伎座に行ってきた
天気予報では雨って言ってなかったっけ?といういい天気も、徐々に雲が増え、夜には雨が降ったり止んだり、に。湿度が高いのか、蒸し暑かった。
朝10時過ぎ、今日からの公演再開についてのお知らせがTwitterに流れてきたので、確認する。第二部。え、幸四郎さんの代役がよだいめ??? 第三部はもう大々的な代役とそれに伴う玉突き代役が…。團子ちゃんの代役だけじゃなかったのか!? 幸四郎さんは濃厚接触者とのことなので、陽性にならなければ千穐楽前に復帰できるね。ということで、その場ですぐにチケット松竹でポチッと。
◆ニュースを掲載しました◆
— 松竹 歌舞伎美人【公式】 (@kabukibito_info) 2022年8月20日
歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」8月20日(土)以降の公演についてのお知らせhttps://t.co/sQr0Vj1MB5
第二部】 | ||
『安政奇聞佃夜嵐』 | ||
青木貞次郎 | 市川 猿之助 | |
【第三部】※一部演出を変更し上演いたします | ||
『弥次喜多流離譚』 | ||
弥次郎兵衛 | 市川 青虎 | |
伊月梵太郎 | 市川 猿弥 | |
五代政之助 | 中村 隼人 | |
娘オリビア | 市川 笑三郎 | |
娘お夏 | 市川 笑也 | |
下剃虎奴 | 市川 猿四郎 | |
読売屋文春 | 大谷 廣太郎 | |
芳沢綾人 |
市川 門之助 |
リハビリの進捗具合を確かめてみようと、久々にきものを着てみた。納涼だし、お天気も崩れるかも?ということで麻の綛のきものに帯は紙布の開き名古屋帯。ダメそうだったらサクッと洋服で出かけるつもりだったが、まあまあ帯も普通に結べた。ってことはそれなりにリハビリの成果は上がっているということだな。
第二部の「佃夜嵐」。よだいめ、ちょっとセリフが??というところもあったけれど、ほぼ出ずっぱりでセリフも多いのに、すごいなぁ…。歌舞伎役者のポテンシャルの高さを改めて感じた。初日に見たきりだったのだけど、幸四郎さんとよだいめの持ち味の違いがよくわかった。幕間20分で砥粉を落として白塗り(しかも手足も綺麗に塗らないと!)な「湯屋番」。よだいめの踊り、ますます素晴らしくなってる!!! 笑野さんのなめくじ、代役初日とは思えないのは、さすが。あー、でも團子ちゃんのなめくじがどう進化したか見たかったなぁ…。
第三部。青虎さんの弥次さん、下敷きになるお芝居がある場面が多いとはいえ、いきなり弥次さんって、相当なプレッシャーがあるはずなのに、よだいめとの掛け合いも軽妙で、楽しかった。本役では染五郎くんと團子ちゃんが早替りで演じていたオリヴィア・政之助、お夏・梵太郎を笑三郎・隼人・笑也・猿弥という皆さんの一役ずつに。一番「それ、どうなるんですか???」だった猿弥ちゃんの梵太郎には、のけぞりましたwww。すごいわ、この配役を決めたであろうよだいめもよだいめなら、この形に持ってきた猿弥ちゃんも猿弥ちゃんだわ(←褒めてます)。猿四郎さんが梵太郎の顔を見て吹いちゃってしばらく復帰できない、というハプニングが…www。その他、セリフに詰まったところを周りの皆さんがフォローしてたり、アドリブと思われるセリフも結構あった。途中、花道から弥次喜多とオリヴィアとお夏が出てくるところで喜多さんが「俺は、朝から働いてるんだよ〜、もう疲れちゃったよ!!」と。演出の一番大きな変更は、踊り比べの場。供奴とかがなくなって、笑也さんと笑三郎さんが二人立ちで「藤娘」をたっぷり踊るという。当然、見た目は弥次喜多の拵えで小道具もそれに合わせたものだけど、踊りは本息。眼福でした。寿猿さんのすっぽんの独白は、竹ばぁのことを暗示するようなワンピースのBGのかかる前にセリフが足された? 歌舞伎座のオークションは隼人くんの綾人が門様に変わったけど、あとはそんなに大きな変更はなかったかと。幕切れは4人宙乗りどうするんだ?と思ったら青虎さんと猿弥ちゃんも飛びました(もちろん、隼人くんも)! 役者さんももちろんだけど、衣裳さんや床山さん、小道具さん大道具さん、地方さんたちもさぞかし大変だったのでしょうが、それでも幕が開けられるという歌舞伎の底力を見せていただきました!ありがとう!!という気持ちを込めて拍手してたら、なんと鳥屋から弥次さん喜多さんが\(^o^)/ 花道を歩いて、付け際まで行って、よだいめがご挨拶。「これからは、こんなことがしょっ中あると思います。お目まだるこしいところも多々あったかと思いますが、芝居は開け続けなければいけないんです。開ける以上は私たちは皆さんに日頃の憂さを忘れてもらえるようにします。だから、どんどん宣伝してください!今日、自宅で待機している役者たちの気持ちもここに一緒にいます。お時間とお気持ちに余裕のある方は、自己責任でいらしてください。」といった趣旨のご挨拶。その間、青虎さんは客席をじーっと見回していて、最後に手を振ってくれた。出てくるとは思ってなかったので、ほんと、びっくりしたわ…。松竹の戸部さんが大間にいらしたので、思わず「開けてくださって、ありがとうございます!」と言ってしまった。
帰宅してから猿三郎さんのブログを拝読したら、昨日、一部が終わった後、通しではないみたいだけど、全員集合でお稽古したそうで、その時には鬘も衣裳もできていた、って。素晴らしい! だって團子ちゃんの衣裳と鬘を猿弥ちゃんが…って大変だよ〜。