光と風にあふれた島

朝、<A HREF=http://www.bs-i.co.jp>BS-i</A>を見ていると「光・アイランドブリーズ・鈴木英人の世界」という番組が始まった。
はじめは”ながら”で見るつもりだったのだが、画面に大きく映し出されたイラストを見ると、CMやCDのジャケットなどでよく見かけるタッチのものだった。「あ、これを描いている人が、鈴木英人なんだ」と気づいた。

番組は、アメリカ・ナンタケット島を取材で訪れた鈴木英人を追うところからスタートする。ナンタケット島といえば、あの<A HREF=http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3be9eb04314cb0105a09?aid=p-mittei16105&bibid=00020235&volno=0000>『白鯨』</A>の舞台となった港だという。鈴木英人といえば、ポルシェというイメージだが、ここでは、自転車に乗って、あちこち「描きたい」と思わせてくれるポイントを捜し、カメラのシャッターを切り続ける。
時には、地元の人が「写真を撮るんだったら、いいところがあるよ」と教えてくれることもあるという。

ナンタケット・ハーバーには、アメリカ・カナダはもちろん、大西洋を渡ってフランスやイギリスからもヨットがやってくる。年に一度、「ロレックス・スワンカップ」というレースも行われるのだという。そんな中に、仕事をリタイアして、船でクラス老夫婦がいたりするところが、またいい。
町には18世紀に建てられて以来、そのままの建物も数多く残っている。

ナンタケットは、先住民の言葉で”はるかな道”という意味をもつのだという。鈴木は、帰国後、彼の制作スタッフと酒を酌み交わしながら
「いるだけで肩凝りが治っちゃう。あじさいが咲き乱れるハーバーなんて、他にどこにある? こんなによかったところはない」と、熱く語る。

ここからは、鈴木英人の作品が仕上がるまでの工程を克明に追う。ひとつひとつの工程は、確かに「肩が凝るだろうな」と思える緻密な作業だ。シルク・スクリーンという手法について、名前は知っていたが、詳しい工程を知らなかったので、もう少し丁寧に見せて欲しいような気もした。

素朴で、古きよきアメリカをふんだんに残した、光と風のアイランド、ナンタケット島に、ぜひ、行きたくなった。