横綱休場と歌舞伎座幕見

昨日は横綱の負けた後の様子にショックを受けて、何もしたくなくなってしまった。

ラジオ解説の宮城野親方が腰じゃないか?と指摘されていて、VTRをもう一度見返したら、確かに、横綱の取り組み後の動きが膝というより腰に何かトラブルが起きたような感じがした。今朝、比較的早い時間に球場の発表と共に、故障が腰であることも発表されたので、やはり…と思った次第。

膝にあれだけの怪我をしている以上、以前から腰にも負担は相当かかっていただろうし、場所前の稽古でぎっくり腰をやったということだった(組長が肯定している)し、場所直前の出稽古も二日しか行っていなかったので、腰の状態が良くなっていたわけではないんだろうな。初日こそ横綱らしい相撲を見せてくれたが、一昨日の錦木戦、昨日の翔猿戦は、横綱らしくない相撲でやはり無理をしていたのだろう、と改めて。

今日は、七月大歌舞伎昼の部を幕見してきた。前回の上演は見られなかったので、ずっと「いつかは見たい!」と思っていた演目だ。「仮名手本忠臣蔵」を下敷きにした四世南北の「菊宴月白浪」の通し。忠臣蔵を見たことのある人には、あちこちに忠臣蔵のもじりが散りばめられていて、クスっとしたり、ニヤッとしたり、アハハと笑ったりできる、洒落の効いた演目。とはいえ、お家騒動と宝探しと敵討ちと怪談という、ある意味歌舞伎作劇の王道に、ケレンや立ち回り、仕掛け、宙乗りが要所要所に仕組まれているので、初めて歌舞伎を見る人、新作歌舞伎を見て興味を持った人にも見やすいのではないかな?

門之助さんや猿弥ちゃん、笑三郎さんといった澤瀉屋の芝居には欠かせない皆様がしっかり周りを固めて、中車さんと若い子たちを盛り立てている。忠臣蔵の経験が少ないorほぼない子たちなので役の奥行きが足らないのは否めないのだけれどね。そこは言うても詮無いこと、とはわかっているのだけれど、つい…。

とはいえ、楽しく見られる夏芝居であることは間違いない。願わくは、「仮名手本忠臣蔵」の通しを上演した上で、2、3年後あたりに再演してくれたら、今回経験した若い子たちが一皮も二皮も剥けて、もっと面白く見せてくれるのではないかな?

帰りにお土産処木挽町で、国技館の焼き鳥を無事ゲット。夜の部の「め組の喧嘩」にちなんで、数量限定販売と先日、Twitterで知った。去年、本場所を見に行った時以来だけれど、やっぱり国技館の焼き鳥は美味しい!