謎のギャラリー 並行読み

北村薫さんの作品にすっかり嵌まっている。
<A HREF=http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3be9eb04314cb0105a09?aid=p-mittei16105&bibid=02123353&volno=0000>『謎のギャラリー 名作博本館』</A>を読み始めたのだが、これまで読んだことはおろか、北村さんの作品を読むまでその名前すら知らなかった作家の作品がこの『謎のギャラリー』にもたくさん出てくる。これでまた、積ん読本が増えるな、と思いつつ面白く読んでいる。
そんな紹介作品の中で、このシリーズの<A HREF=http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3be9eb04314cb0105a09?aid=p-mittei16105&bibid=02123354&volno=0000>『謎の部屋』</A><A HREF=http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3be9eb04314cb0105a09?aid=p-mittei16105&bibid=02137547&volno=0000>『こわい部屋』</A><A HREF=http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3be9eb04314cb0105a09?aid=p-mittei16105&bibid=02137548&volno=0000>『愛の部屋』</A>に収録されている作品は、『名作本館』を読んでいると、収録先に関する注がついているので、ついついそちらを読みたくなって、それぞれの部屋を取りだしては読むことになる。

古今東西を問わず、北村さんの博覧強記ぶりは、人間業とは思えないくらい、幅広くかつ奥深い。北村さんの作品を読めば読むほど、圧倒される。そして、これまで興味を持つ以前に、知識すらなかった新たな作家や分野への興味が沸いてくるのだから、北村さんというのは、優れた作家であると同時に、優れた評論家でもあると思う。

先日読んだ<A HREF=http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3be9eb04314cb0105a09?aid=p-mittei16105&bibid=01680631&volno=0000>『謎物語』</A>の中で、
「評論となれば、読んだところで、まず自分では見えなかろうというところを見せてもらいたい。/教えてもらいたい」
と書かれていた。北村さんにとって、こうした評論をものするのが、向井敏さんであり、瀬戸川猛資さんやナボコフなのであろう。

北村さん作品は小説・エッセイにかかわらず、そこで語られる作品を読んでみたくなるし、読んだことがあっても、北村さんの見方を知ると改めて読み返したくなるからだ。