奇しくも”パロディー”つながり

いしいひさいちさんの<A HREF=http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3be9eb04314cb0105a09?aid=p-mittei16105&bibid=02152541&volno=0000>『文豪春秋』</A>(創元ライブラリ)読了。

文壇の長老・広岡達三センセーと家付きのお手伝いさんが繰り広げる、<b>抱腹絶倒の4コマまんが集</b>。
先日読んだ<A HREF=http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3be9eb04314cb0105a09?aid=p-mittei16105&bibid=02092968&volno=0000>『ほんの本棚』</A>では脇役だった広岡センセーを中心に、お馴染み田淵くん、安田さん、川上センセーなどなど、登場人物は「がんばれタブチくん」のパロディー(と漫画に疎いわたしには思えて、楽しめた)。
また、締切りをはさんだ編集者との攻防、文学賞を巡るドタバタ、印税やサイン会など、いかにもありそうで、現実がどうかということを知るよしもないが、笑いを誘う。

『文豪春秋』とはまた違った意味で、見事なパロディーだと思いつつ読んでいるのが、奥泉光<A HRE=http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3be9eb04314cb0105a09?aid=p-mittei16105&bibid=01667994&volno=0000>『「吾輩は猫である」殺人事件』</A>(新潮文庫)だ。
主人公は、『吾輩は猫である』の名無し猫で、その他の主要なキャストもすべて猫。ホームズとワトソンの飼い猫が中心となって、主人公(主人猫?)の飼い主であった苦沙弥先生殺害の謎に挑む。その上、『吾輩は猫である』の文体を模倣して書かれているのだから、念が入っている。
吾輩は猫である』を読みたくなってくるのだが、手もとにないので、入手して、読もうと思う。

別に意識して選んだ2冊ではないのだが、”パロディー”つながりの読書となっている。