古本道のよき参考書が、また1册

雨が降ったり止んだりの一日。スッキリと秋晴れという日があまりないのは、今年だけのことだろうか? 

今朝は早く目が覚めたので、余裕のある気分。それでも空模様がはっきりしないので、洗濯は見送って、ちょっとのつもりで、山本善行さんの『古本泣き笑い日記』(青弓社)を読みはじめる。ところが、これが非常に面白くて、ちょっとどころではなく、1/3くらい一気に読んでしまった。
まだまだ古本道の入門編をウロウロしているわたしとしては、知らない著者の知らない出版社の本、お名前は坪内さんの著書などで知ってはいても、実物を見たこともないような本、よく知っているし、読んでみたいと思っているけれど見つけられない本、そんな本が次々に登場してくる。
”いい本”を手に入れるための、涙ぐましい努力や縁起かつぎ、古本市初日の朝の気分、そういう日々のことが面白おかしく”エンターテインメント”として書かれているのだが、その行間から、古本道の奥深さ、楽しさが伝わってくる。
と同時に、古本道初心者のわたしには、欲しいと思っていた本の値段がいくらぐらいなのか、見当をつけるためのよい手引書ともなっている。

装丁が、実物を見るまで勝手に想像していたのとちょっと違っていたので、書店の棚で見かけたときに、すぐには気付かなかったのだが、色もデザインも素敵な本になっている。本文のところどころに、岡崎武志さんが担当されたカット画が挿入されていて、こちらを眺めるも楽しい。
残りを読むのが楽しみだ。