京極夏彦さんに再挑戦

先日買った、大沢在昌宮部みゆき京極夏彦さんの『大極宮』(角川文庫)読了。大沢事務所所属の3人の売れっ子作家のHPを再録、ところどころに3人のコメントがつけられている。人気作家の日常生活をかいま見ることができる。

大沢さんは、かつて”初版作家”の異名をとっていたが、新宿鮫シリーズで一気にブレーク。未だにその多産ぶりと一定レベルを保つ筆力で、人気を維持している。わたしなどは、佐久間公シリーズから入って、新宿鮫シリーズは、未だに発売になると買って読んでいる。もともと、六本木がホームグラウンドだった大沢さんが、新宿鮫を発表したときは、ちょっと意外な気がしたことなどを思い出す。
その大沢さんが「宮部さんと京極さんを自分の事務所にスカウトしているらしい」という噂は聞いていたが、最近そちら方面の情報にはまったく疎くなっていたので、この3人の著書を買うと「大極宮通信」が入ってくるので「あ、ほんとに大沢さんの事務所に入ったんだ」と気が付いた程度だった。

3人が週に一度、HPでそれぞれの日常についての文章が更新することになっている。このHPでは大沢さんが山椒大夫、京極さんが厨子王、宮部さんが安寿というコードネームを持っている。仕事のグチが多い太夫は、ゴルフやダイエットに精を出しているらしい。
安寿は、ゲーム女を自認するほどで、もっぱらゲームの話題が多いのだが、テレビゲームをしたことのないわたしには、???。でも、ちょっとやってみようかな?という気分にさせられてしまった(ゲームにハマると大変なことになりそうなので、これまで必死に遠ざけて来たのだが・・・)。
厨子王は、とにかく仕事仕事仕事で、そこに妖怪やらビジュアルデザインの話題、旅行の話なども登場するのだが、それらも結局は仕事がらみ。「趣味は仕事だからね」と他の2人からあきれられている。これまで、京極さんの作品には興味はあっても、一度『姑獲鳥の夏』を挫折した過去があるため、なかなか近付けなかったのだが、『大極宮』を読んでいると、再度チャレンジしてみようという意欲が湧いて来て、『姑獲鳥の夏』(講談社文庫)を本棚から引っ張り出した。「挫折した時は、ノヴェルス版だったから合わなかったのかもしれない」という言い訳の下、文庫版を入手してあったのだ。

はたして、再度挑戦がうまくいくかどうか?