今年最初の出会いは伊丹十三さんと中野重治さん

気持ちのいい快晴。昼間はとても暖かかったが、夕方からは冷たい風が吹く。

9連休を謳歌しておられると思っていたKさんから、「退屈」といメールが2日の夜に届く。「活字中毒者の新年会でもやりませんか?」ということで、本日夕方から”新年会”という次第。待ち合わせはKさんが「行ったことが無いから」という理由で、青山ブックセンター本店に決定。
少し早めに家を出て、久しぶりの本屋を満喫? 雑誌コーナーに「考える人」3号と「東京人」2月号が並んでうずたかく積まれている。
両方とも買おうかとも思ったのだが、どちらかは”いつもの本屋”に貢献しようと、<A HREF=http://www.shinchosha.co.jp/kangaeruhito/index.html>「考える人」</A>のみを選ぶ。

「考える人」の特集は「エッセイスト伊丹十三がのこしたもの」。
伊丹さんというと、ちょっと苦虫をかみつぶしたような、ニヒルな映画監督というイメージが強かった。もちろん、エッセイを書いておられたことも、そもそもは俳優として活躍されていたことも知ってはいた。あまりにも映画監督として活躍されるまで、ご縁がなかっただけのこと。
坪内さんの、本にまつわる著作の中に、何度か伊丹さんの本のことも出てくるので、見かけると入手してはいるのだが、これまで機が熟さなかったのか、読むには至っていなかった。
今回の特集で、村松友視さんや和田誠さん、文藝春秋の新井信さんらの文章を読んでいると、伊丹さんのエッセイを読んでみたくなってくる。

坪内さんの連載は、中野重治さんがテーマ。お名前と”左翼作家”という程度の予備知識かなかったわたしは、またまた坪内マジックのおかげで、中野重治という作家に遅ればせながら興味を持った。
もちろん、坪内さんが書いておられるように、”プロレタリア作家中野重治”ではなく、”作家中野重治”にだ。