浅草演芸ホールに小朝さんを追いかける

仕事で外出して、ちょっと半端な時間に終ったので、思いきってそのまま浅草へ。お目当ては、小朝さんが出演されている、浅草演芸ホールの中席夜の部。

お盆休みということもあり、2階までお客が入って、なかなか盛況。
仲入りちょっと前に入場したので、仲トリの文朝さん「ちりとてちん」から聞けた。
文朝さんは、ベテランらしいキッチリとした感じ。

仲入り後は、きくおさん「後生鰻」、鉄平さん「猫忠」、しゅう平さん(袈裟と盛遠の噺)、正楽さん、小朝さん「片棒」、しん平さん(ヤフオクを話題にした漫談?)、紋之助さん。本日のトリはいっ平さん。
鉄平さんの「猫忠」と、いっ平さんの演し物が、結構ついていた。
小朝さんは、中身を現代風にうつした「片棒」。マクラから、金持ちでしわい屋と評判の父親の葬儀をどんな風にやるのか、死ぬ前に聞いておこうという噺。長男は、ディズニーランドで、次男は歌舞伎座で、派手に趣向を凝らした葬儀を提案するが、三男は、お金の掛け過ぎと言い、はじめ鳥葬がいいという。それじゃああんまりだと父親にたしなめられると、じゃあ、菜桶に入ってもらって、近所で火事があったら、その火で焼くという。
小朝さんお手の物の、ディズニーランドのアトラクションの説明や、祭囃子など、芸達者なところを、堪能。やはり本日一番楽しめた。
小朝さんが終ると、帰ってしまうお客さんも少なくない。

いっ平さんは、出て来た姿が、ちょっと宝塚の色黒の男役っぽい感じ。
旦那の行く先に疑いを持った女将さんが、小僧に命じて旦那の跡をつけさせる。ところが、旦那に見つかってしまって、図々しい小僧はそのまま旦那にくっついて、妾宅に行ってしまい、お妾さんから小遣いと饅頭、独楽をちゃっかりもらって帰って来る。女将さんに詰め寄られた小僧は、お妾さんの家に旦那がいることを白状して、もらってきた独楽占いで、旦那さんが今夜帰って来るかどうかを占う、という噺。
鉄平さんがやった噺とちょっと似ているけど、違う。
おかみさん・小僧・旦那・旦那のお妾さんという4人をなかなか上手く演じ分けているのだけれど、時折ふっと、わたしの目の前には宝塚の男役が浮かんで来てしまって・・・。
こぶ平さんより、いっ平さんの方が、好きだなと思った?