行って良かった「大江戸世話談義」(1)

今日は、歌舞伎座千秋楽だし、春風亭昇太さんの独演会はあるし、鈴本演芸場では下席の主任を五街道雲助さんがつとめていらっしゃるし、と行きたいところがてんこ盛りの日。
しかーし、これらを全部押しのけたのは、「大江戸世話談義」という、江戸開府400年記念として千代田区が2か月かけて行うイベントの、オープニング。談春さんがこの会のトークショウにご出演ということで、行って来たのだった。

最初に、「江戸の四季」と題した影絵のパフォーマンス。小唄に合わせて、いろんな季節の風物詩が、和紙で作ったというスクリーンに映し出される。ところが、この小唄が「ちょっとちょっと、調子くらいちゃんと合わせてね」という不安な幕開け。影絵自体は、江戸時代に行われていて、一度廃れたというからくりっぽいもので、面白かっただけに、残念。

そして、お待ちかね!のトークショウ。
司会の、元NHKアナウンサー・佐藤充宏さん、作家で元・都庁職員の童門冬二さん、毒蝮三太夫さん、きもの文化研究家の中谷比佐子さん、そして談春さん、という順番で、ステージに登場する。
登場からして、談春さんはなんか落ち着かない雰囲気を全身に漂わせていらして、落語の時とはもちろん、競艇番組ともなんか感じが違うゾ! 客席後ろのドアが開くたんびに、そちらに視線を向けていらっしゃるし、しょっちゅう舞台袖の方を気にしていらっしゃるし「どうしたの、どうしたの」。

最初に、佐藤さんが結構長々と蘊蓄を喋っていて「あんたは、司会だろ!」と突っ込みをいれたくなる。そして、童門さん、毒蝮さん、中谷さんと、それぞれのお話が続く。その間も談春さんのキョロキョロは続くので、なんだかこちらも落ち着かない。毒蝮さんのお話の時には、若干突っ込みをいれていらっしゃるけれど、「どーしちゃったの、談春さんは?」状態は相変わらず。
そして、談春さんの番がまわってきたら「わたしは、大喜利みたいなことをやろうかな?と思ってたんですけど、客席でメモをとっていらっしゃるお客さんがいらっしゃるんですね。わたしは、メモをとってるお客さんを見たのは、永六輔さんが客席にいらっしゃって以来です」ととりあえず、クスグリを。