やっぱり、この本屋は・・・

いつもの本屋が無くなって、はや2ヶ月が経った。とりあえず手近な本屋ということで、これまで以上に某チェーン店を覗くようになったのだが、どうにも、ここの店の嫌なところが、今日は目に付いた。
店の構造上、バックヤードがきちんと取れていないだろう、というのはわかる。音楽や映画といった芸能関係の本の需要が高くないのもわかる。奥まっているので、興味がない客はここまでやって来ないというのもわかる。しかし、売り場という体裁を作ってしまった以上、営業時間中(しかも、午後2時過ぎ)に、ここをバックヤードがわりにして、入荷した本や返品作業待ちの本を積み上げて、作業するというのは、いかがなものだろうか?
どうせ、売り上げを期待していない棚なのだったら、いっそのこと、ベニヤ板で仕切って、バックヤードにしてしまえばいいではないか。
普段から、台車に積み上げられた返品待ちの本が、このあたりによく放置されている。その上、今日は、平台の本の上に入荷したと思しき本を積んで、なにやら作業をしている。そのコーナーを見たいと思う客のことなど、お構いなしだ。

もともと、この本屋は、平台の積み方がガサツで、その後ろの棚にさしてある本を取りたくても、前に積まれた本をどけなければ取れないといった陳列の仕方を、平気でしている。また、ボール紙の裏にボールペンの汚い字で書いたポップを、のべつまくなしに立てて、これまた邪魔でしょうがない、ということをなんとも思っていない(ポップの方は、最近、さすがにボール紙の裏にボールペン書きというのは見かけなくなったが、相変わらずポップが多すぎで、かえって目立たない)。
書店業界に詳しい友人に聞くと、このチェーンは、某大手取次ぎの資本が入っているので、この先も安泰らしい。本好きが聞けば「ええ?!」と思うような、チェーン店が、経営難を噂されるこの時期にである。

しかし、一人の本好き、本屋好きとして、今日はつくづく、この店では本を買いたくないと思った。たとえ、週刊誌1冊でもだ。だいたい、こういう無神経な店は、客も無神経な人間が多い。
自分のバッグを本の上にどっかりと置いて平気な、ブランド品で固めたお姉さん、わが子が雑誌の上に体を投げ出していても何も注意をしないおじさん、狭い雑誌のラックの前でえんえん立ち読みを続けるサラリーマン。

とはいえ、諸般の事情でこの本屋で本を買うことが、今後一切ないとは言い切れないところが、悲しいところだ。