江戸の粋を暮らしに取り入れるには・・・(2)

この本の中には、ほかにも気になるモノたちがたくさん紹介されている。
つづら、下駄、足袋、反物、すだれ、楊枝、半纏・・・。
「きっとすごく高いんだろうな・・・」と思っていたものでも、実は、ちょっと頑張れば手が届きそうなものも、結構あるんだということを知る。
しかも、それらはみんな、手作り。しかも、ものによっては、もう高田さんが紹介している職人さんたった一人しかできないものもある。
何代にもわたって受け継がれた、江戸の美意識を結集した、しかも普段の暮らしに取り入れられるモノたちを、私たちの代で途絶えさせてはいけないんだよな、と思う。
そのためにできることは、買って使うこと。そして、その良さを一人でも多くの人に知ってもらうことなんだ、ということに気づかされた。

こんなに美しいものを、毎日の暮らしのなかに取り入れることができたら、と思う一方で、自分の部屋のゴタゴタとした有様を見ると「まずはここをなんとかしなければ!』ということに思い至る。
江戸の粋を日々の暮らしに生かすには、自分がまず潔さを身につけなければ!と思う今日この頃なのだった。