こいつぁあ春から・・・(1)

一部、巷で話題の『談志が死んだ ー立川流は誰が継ぐー』(講談社)読了。

前半は、Aコース真打および、二つ目の皆様による対談・鼎談がいろいろとが、その中でも爆笑ものだったのが、文都さん×談春さん×志らくさんの鼎談と、文字助さん×談春さんの対談。もう、それはそれは面白いシクジリ話やら、落語に出てくる長屋の八さん・熊さんさながらの武勇伝、なじり合い、足の引っ張り合いの連続で、地下鉄の中で鼎談を読み始めたわたしは、笑いをこらえるのに苦労した。

談春さんが、築地の河岸に家元の「修行してこい」という指令のもと、1年間もシューマイ屋さんでアルバイトしていた話、以前、談春さん自身が何かのインタビューで明かした、家元からクビになりそうになった時に「お前はスジはいいから、今回だけは師匠に謝ってやったけど、おめえも気をつけろよ!」と取りなしに行ってくれた兄弟子さんのことを語っていた。それが文字助さんだったということは、この対談を読んで初めて知った。

談春さんについて未だ知らないことがたくさんある、新米の追っかけにはお宝の山。さらに立川流立川談志という噺家について知るのには恰好のエピソードが満載の対談・鼎談だ。