最後の最後で

アテネ五輪もいよいよ最終日。室伏の金メダルが確定し、男子マラソンでは、トップを走るブラジル代表のリマ選手が観客に沿道に引きずり込まれそうになるというハプニング。
リマ選手を引っ張ったのは、なんか民族衣装っぽい格好をしたおじさんだったが、何の為にそんなことしたんだろう? その後、リマ選手はペースを乱してしまって、気の毒。40km地点を通過して、日本のメダルはもはや難しそう。
今回の五輪。野球でアメリカのMLBの選手が参加しなかったのは、ドーピングの規定が厳しくなったためだという。彼らは筋肉増強剤なんかをバンバン使っているらしい。検査の基準が厳しくなったとはいえ、結局はいたちごっこなわけで、今ではDNAレベルでのドーピングが研究されているとか。
ソウル五輪の時に、東ドイツが金メダルを量産して驚かれたけれど、後になってみたら、ドーピングを国ぐるみでやっていたのでは?という疑いがもたれたのだった。東ドイツでは、一流のスポーツ選手はあらゆる面で優遇されていたが、引退すると1年だか2年かけてリハビリをしていた。表向きは、急にスポーツを止めると、体によくないので、徐々に運動量を減らせるようにプログラムを組んでいるということだったけれど、影では「ドーピングの薬物を体内から出す為なのでは?」と噂されていた。
今回のポーランドの選手も、再検査を受けなかったのは、やましいところがあるからだと思われても仕方ない。 同じコーチについている別の投擲種目の選手は、すでに検査でクロとなって、出場資格を剥奪されているという。そこまでして、選手を強くしなければならないのだとしたら、いっそのことみんなプロにしてしまえばいいのに。もはや五輪は「参加するだけでは、意義がない」大会になっているんだから。


ラソンは油谷選手が5位入賞。リマ選手は銅メダルに終わった。