JR西日本の不誠実な対応、といわれることから感じたこと

その後、JR西日本の体質を暴露するような不祥事が次々に明らかになる一方の、福知山線脱線事故の続報。事故のあった電車に乗っていながら、何もしないまま現場から立ち去った運転士たち。あんな大変な事故があった日に、ボーリング大会を決行しちゃう隣の車掌区の方々。しかも、ボウリングのあと、居酒屋で宴会までしちゃったというのですから、これはもうあきれてものも言えません。また事故の電車に乗っていた乗客が、後日ICOCAを使おうとして窓口に行ったら、余分な運賃まで取られてしまったという話。電車が突っ込んだマンション住民に、ホテルが予約で満室だからと、温泉旅行に行きませんか?と誘ったという話。
もちろん、必至に現場の事故原因究明に当たっている社員、犠牲者のご遺族や怪我人とそのご家族のお世話を誠心誠意やっている社員も少なくないでしょう。ご遺族の中には「この二人(世話係)は、本当によくやってくれる」とおっしゃっている方もいらっしゃるそうですし。
だけど、犠牲者のご葬儀に行って、お焼香の間、謝罪の言葉を述べる間、ずっと座布団に座ったままだったというJR西日本の社長さん(わたしは、テレビを見ていて気付いた姉弟子の日記で知りました)。あなたがいくら、ボウリング大会に参加した社員に向かって「情けない」と言った所で、あなたがそれじゃあ、ダメでしょう? 謝罪する人が座布団に座ったままなんて、聞いた事ないですよ。お焼香の座に、あらかじめ座布団が敷かれていても、それを外して座るのが、当たり前のことでしょう。企業のトップというのは、常に社員の手本とならなければいけない人。ましてやJR西日本という公共性の高い企業のトップたるもの、気がつかなかったでは済まされませんよ。
だいたい、社長さんが現場に入るのがずいぶん遅かった、と、かなり早い段階の報道で指摘されていました。指揮官たるもの、きちんとした対応をするためには、必ずしも現場に行く事を優先させる必要はないとは思います。でも、あなたが素早く現場に行っていれば、ことの重大さに気付いた車掌さんもいたのではないでしょうか?「あ、ボウリングをやってる場合じゃない!」と。きっと、参加者のなかには「こんな時にいいのか?」と思った人もいたことでしょう。でも、上司や先輩から「行くぞ」と言われて、自分の疑問をぶつけることができなかった方もいらしたことでしょう。そういう職場の雰囲気というのは、やはり上に立つ方の姿勢に問題があるのではないでしょうか? 
と、偉そうなことを書いてしまいましたが、自分も身の回りの小さなことから、気をつけようと、改めて思います。そういう積み重ねが、大きな出来事の時に現れてしまうものだと思いますので。