ああ、やってしまった・・・

『極私的東京名所案内』を読んでいて「そうだ、大橋須磨子は、『新編 近代美人伝〈下〉 (岩波文庫)』に収録されているんだったけ?」と思い立ち、先日教文館で買った本の中から取り出す。残念ながら、大橋須磨子は上巻に収録されているのであった。で、そばにあった、東京ランダムウォークの袋の中から、1冊だけ旭屋書店のブックカバーのかかった文庫本が出て来たので、中を確かめると、なんと『文楽の研究 (岩波文庫)』。いやはや教文館で「やっと見つけた!」と思って、正続まとめて買ったのに、実はその前に入手していたとは・・・。まったくトホホな発見にがっくり。
さて、気を取り直して、『新編 近代美人伝(下)』の目次を改めてチェックしてみると、目下とても読みたい!と思う人々は、上巻に収録されているのだった。その名前を挙げると、マダム貞奴、大橋須磨子、松井須磨子。いずれも『極私的東京名所案内』にその名が登場する人々(紅葉館の途中までだけれど)だ。
それと、以前に通読している『慶応三年生まれ七人の旋毛曲り―漱石・外骨・熊楠・露伴・子規・紅葉・緑雨とその時代』『明治文学遊学案内』を拾い読みしたくなってきたし、買ったままどこかの山に埋もれているらしい『日本近代文学評論選“明治・大正篇” (岩波文庫)』も発掘しておかねば!な気分。他にも、積んだまま、登場の機会を待っていた、あれやこれやが非常に気になって来た。久々に、坪内道的読書に励んでみようかと思う今日この頃なのである。