先週お亡くなりになった古今亭志ん五師のお通夜に伺う。体調がすぐれないらしいというウワサは伺っていたのだが、よもやこの時期にお亡くなりになるとは思ってもみなかったので、訃報を知った時は、驚いた。
町屋の斎場への道中の角々に古今亭一門の二つ目さんたちが提灯を持って立っていてくださって、みなさん、面識のある方だった。
志ん橋さんや志ん輔さん、志ん丸さんが受付周辺にいらしたので、ご挨拶。みなさん、志ん朝と染めぬいた袢纏を着ていらした。
ほかの一門の芸人さんも大勢弔問にいらしていて、お焼香のための長い列は、斎場の外にずいぶん延びた。
志ん五師の高座で忘れられないのは、「無精床」。桶に貯めた水にボウフラが湧いている、という件を聞いていて、その情景が目の前に浮かんできて、思わず背筋がぞわぞわっとした。
与太郎ものは、近年はあまりなさらなかったようだけれど、何度か拝見したことがあって、「あー、志ん五さんの与太郎さんなんだ」と強いインパクトを焼き付けられた。
楽しい落語をたくさん聞かせていただいて、ありがとうございました。
ご冥福をお祈りいたします。