春分の日。朝早い時間は、雲が多くてお天気がまた崩れるのかと思ったが、だんだん晴れ間が広がり、昼前には快晴。
午後イチで能のお稽古に伺う。家では動けないので、早めにお稽古場に行って、どなたもいらっしゃらなければさらおうと思ったら、今日はお舞台でのお稽古。先生がお食事される間、お舞台で稽古してよいと許可をいただき、さらう。食事から戻られた先生にお稽古をつけていただく。キリの型のあたりどころが違っていたため、途中で待ちの間が多すぎ…。そうか、その謡まで使っていいのか…というのがやっとわかった。
開演時間を勘違いしていて、早く着きすぎた…。焦らなくても大丈夫だったんじゃない。どうも、歌舞伎は11時と4時半開演と刷り込まれているので、正月の浅草とか平成中村座だと戸惑うなぁ。
「吃又」は噂に違わぬ、感動的なお芝居になっていて、最後はうるうるっときた。三津五郎さまのとは型が違うのかしら?というところがいくつか。江戸と上方の違いかな? 二人の花道の出だけで、こんなに心を掴まれたのは初めて。やはり、歌舞伎はこのぐらいの小屋で見るのが本当なのかもしれないなぁ…。でも、いつもこのお値段じゃあ、破産しちゃうけど。勘三郎さんのおとくが、夫を気遣う思いやりにあふれていて、でもやり過ぎず、ほどのいいっていうのはこういうこと?というおとく。仁左衛門さんの又平も抑えた演技の中に、自分で自分の思うようにしゃべれないもどかしさ、悔しさがにじみ出ていて、グッときた。
「口上」は、新橋の時に比べると、カジュアルになった感じ。
母が気に入った揚げ餅を大袋(それでも500円だけど)を幕間に購入。これ、おすすめです。
お稽古後は、平成中村座夜の部へ。
車中のお供は

仇討―吉原裏同心〈16〉 (光文社時代小説文庫)

仇討―吉原裏同心〈16〉 (光文社時代小説文庫)

今回は、吉原の日常の延長線で起きるあれこれなのか。毎回毎回、巨悪が出てくるのも、無理があるわな、そりゃ。帰りの車中で読了。盛り上がりにかけると思う人もいるだろうね、この展開だと。わたしはこの手もアリだと思ったけど。