本という友だち

速読術というのは、何年かの周期で流行するらしい。
最近、NHKの人気番組「ためしてがってん」で、紹介された速読術の本というのが、書店で平積みになっているのを、よく見かける。

仕事の資料として、明日までに読まねば!という本があったりすると、速読術ができたらな〜、と思わないでもないが、自分の好奇心から読む本に関しては、そんなことを思ったことはない。

確かに、読みたい本は、たくさんあるし、積ん読本もどんどんたまるので、本を読む時間がもっとあればいいのに、とは思う。しかし、だからといって、速読術を覚えてまで、それらの本を読みたいとは思わない。

しかし、速読術の本が世間の話題に上るということは、それを必要としている人が、少なからずいるということなのだろう。
多分、そういう人にとっては、本というものも消費するモノなのだろう。
もちろん、そういう本もあっていい。それを必要とする人がいる限り。
でも、そういう本しか読まない人生は、わたしには考えられない。

わたしの人生で、あと何冊の本と出会えるのだろう?
そのうちの何冊を読むことができるのだろう?
限りある本との出会いだからこそ、大切に読んでいきたいと思う。
わたしにとって、本は大切な友だちだから。