遅れて来た「青春の読書」の効用(3)

坪内師匠が「編者あとがき」で、
<b>そして第三部の中でも目玉の企画といえるのが、最後に収められている座談会「明治時代の文豪とその生活を語る」だ。本屋で立ち読みして、まず私の「編者あとがき」から読み始めた読者の皆さん、とにかく、次に、その座談会を立ち読みしてもらいたい。パラパラとめくってください。気がつくと、この本を買いたくなっているはずだから。</b>
と書いておられる。
さすがに、少年時代から「週刊文春」「週刊新潮」「週刊女性自身」を愛読していらした、ゴシップ的好奇心を満足させたこの座談会は、目玉商品であった。
そして、わたし自身の「青春の読書」が遅れてやってきてよかったかも、とこの<A HREF=http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3be9eb04314cb0105a09?aid=p-mittei16105&bibid=01920974&volno=0000>『明治文学遊学案内』</A>を読みながら思えるようになってきた。
なにしろ、まだ出会っていない面白い作品が、こんなにあることがわかったのだから。そして、それらは10代・20代では、読んでも面白いと思えなかったであろう作品なのだから。