9.11の悲劇を繰り返さないために(2)

たしかに、一般市民を標的とした無差別テロは、人間として許しがたい行為だ。しかし、アメリカの市民が殺されたのと同じように、アフガニスタンでもその後、多くの一般市民がアメリカの武力行使によって殺されたということも忘れてはならないのではないだろうか。
現在アメリカは、イラク最後通牒をつきつけ、軍事査察が受け入れられなかった場合、武力行使を開始すると表明している。
新たな戦争が起こるかもしれない。またあの悲劇が繰り返されるのだろうか?
なぜ、アメリカは軍事力による報復、攻撃を繰り返そうとするのだろうか?
なぜ、世界の他の国々は、アメリカのこうした態度を黙って見ているのだろうか?
場合によっては、手をかそうとまでするのだろうか?

そんな疑問について考えるために、ノーム・チョムスキーの『9.11』(文春文庫)を読んでいる。