本も人も、出会いは”縁”

珍しく、秋晴れの日が続いている。しかし、寒い。街ではオーバーを着ている人すら見かける。伊達の薄着をしている場合ではないと思いつつ、今からオーバーなんか着てしまったら、冬場はどうなるのか? という気もして、未だ革のジャケットやコットンのコートでしのいでいる。

久しぶりに、原宿のBOOK OFFへ。今日は、講談社文芸文庫や中公文庫、ちくま文庫などはあまりいい本がなかった。それでも、何冊かはわたしにとって珍しい本を見つけることができた。

洲之内徹さんの『絵のなかの散歩』(新潮文庫)、海野弘さんの『流行の神話』(光文社文庫)、村松友視さんの『トニー谷、ざんす』(幻冬舎アウトロー文庫)、大佛次郎さんの『猫のいる日々』(徳間文庫)など。

中でもうれしかったのが、洲之内徹さんの『絵のなかの散歩』。
これは、新刊書店では見かけなくなって久しい。先日読んだ、山本善行さんの『古本泣き笑い日記』の中で、洲之内さんの絵を巡る文章の素敵さを知らされて、近い将来、読んでみたいと思っていたところだ。
『気まぐれ美術館』は、すでに持っているのだが、それ以外の本はなかなか本屋さんで見つからなかい。そういう本が久しぶりに行ったBOOK OFFで見つかったというのは、やはり虫の知らせのようなものかもしれない。

気になった時に買っておけばいいのだが、その時の経済的事情やちょっとしたためらいで、買いそこなってしまって、気付くと書店の店頭からは消えているということが、しばしばある。
それでも、そういう本をきちんと棚に並べている本屋もある。今日のように、BOOK OFFで見つかることもある。本でも人でも、出会いは”縁”なのだろうと感じる。