”黄金時代”を追体験するために

今日も秋晴れの一日だったが、風が冷たい。
日本シリーズが、ジャイアンツの4勝0敗という圧勝で終わった。
どちらのファンでもないわたしとしては、西武にもう少しがんばってもつれた日本シリーズにして欲しかった。

いつもの本屋に寄って、棚をひと回りする。ここで見つけたら買おうと思っていた
小林信彦さんの『テレビの黄金時代』(文藝春秋
が、やっと入荷(もしかしたら、再入荷かもしれない)していた。
今月発売の新潮文庫から
村上春樹さんの『もし僕らのことばかウィスキーであったなら』
と併せて購入。
カバー表には、コント55号の写真が使われている。
テレビの草創期からしばらくの間、放送作家としてかかわっていらっしゃった小林さんが、懐かしいバラエティ番組を中心に振り返っている本だ。
巻末には、1953年から73年の年表も用意されている。

これまで、小林さんが書いてこられた、藤山寛美さんや植木等さん、横山やすしさん、渥美清さんといった方々の評伝などで、彼等の活動の大きな要素として、その時代のテレビについて、書かれた物を読んで来た。それが、この本で集大成されているはずだ。
時々、雑談の中でテレビ番組についての思い出話に花が咲くことがあるが、子ども時代のことは、断片的にしか憶えていない。わたしは小林さんがいうところの”テレビの黄金時代”のごく一部ではあるが、体験している。当時の番組を見ることはなかなか難しいので、この本を読みながら、記憶の底に残っているその”黄金時代”が追体験できるかもしれない。