刺激的な福田さんの新刊=ブックガイド

今日は、天気予報で寒くなると云っていたので、思いきってこの冬はじめて、Pコートを着て出かけた。
その割には、寒さはたいしたことなく、ちょっと拍子抜けした。

遅い昼食を摂りに出たついでに、いつもの本屋へ。
昨日、帰りに青山ブックセンターで見かけた、福田和也さんの新刊があったら、買おうと思っていたのだが、入っていないようだった。
かわりに、双葉文庫の新刊『「坊ちゃん」の時代』と『秋の「舞姫」』を購入。ともに、関川夏央さん・谷口ジローさんのコンビによる手塚治虫賞受賞作品。全五巻が順次刊行されるようなので、楽しみだ。
これは、以前、坪内さんが編集した『明治文学遊学案内』(筑摩書房)で、明治文学の入門書として挙げられていたので、前々から買おうと思っていたのだが、ちょうど文庫化されることを知ったので、それを待って購入した。

それでも、福田さんの新刊も欲しかったので、チェーンの書店へ。『成熟への名作案内 大人になるための34冊』というタイトルだ。「ダ・ヴィンチ」に連載されたものを、まとめたものだそうだ。
「読書」「政治」「女」といった17のテーマに沿って、福田さんがかなり堅めの本を2冊ずつ紹介している。
昼食を食べながら、とりあえず「読書」の章を読んだ。ここで取り上げられているのは、林芙美子の『放浪記』とヤン・コットの『シェイクスピアはわれらの同時代人』を引用しながら、福田さんが「読書」について述べている。
刺激に満ちた評論だ。
これでまた、積ん読本が増えること、間違いなしだ。