歌舞伎座夜の部

「御所五郎蔵」の通しは、とにかく仁玉コンビ+左團次さんを堪能。
仁左衛門さんの百合の方と五郎蔵の二役、玉三郎さんの時鳥と皐月の二役ともに、すばらしい。百合の方の憎々しさと五郎蔵のスッキリとした二枚目ぶりは、あまりにかけ離れているだけに、余計印象的。玉三郎さんの美しさの中にも、二役の性根の違いがきちんと表現された時鳥と皐月もお見事。
左團次さんの星影土右衛門も、いまや他にこの役がはまる役者さんはいないだろう。二幕目の「郭内夜更」の場での、妖術使いぶりもカッコイイ。花道スッポンからの登場は、知らないお客さんが多いらしく、一部、席を立ち上がった人達が、あわてて座っていた。
「鈴が森」は、権八と雲助の立ち回りがちょっと冗長な気がする。
それにしても、夜の部と昼の部の演し物のバランスが、いかがなものか?という気がする。「鈴が森」で雲助の件があって、ちょっと長いかな?という気がするくらいなのに、さらに「御所五郎蔵」の序幕にも雲助が登場するのは、設定がつき過ぎのような気がする。
先月の、序幕に「鞘当」が来るのも、いかがなものか?という気がしたが、ちょっと演し物の並びを考えていただけないものだろうか?
8月のチラシ第一段ができていて、よく眺めてみると、これまた切符が取りにくそうで、ちょっとため息。
幕間に、ブロマイドを買いに1階に下りたら、大学の先輩にバッタリお会いした。今日はお母さまとご一緒で、学生時代に何度かお会いしていたので「あらあら、お元気でした?」と聞かれた。ちなみにこの先輩には、1月に伊勢丹のタオル売り場でやはりバッタリ会ったのだった。名刺をお渡しして、メールでも、ということになった。彼女は、玉三郎さんのファンなので、いつかばったり歌舞伎座で会うかも、という気がしていたら、意外に早く実現してしまって、びっくり。