談春四季の会「春」@横浜にぎわい座

独演会は、いつ以来でしょうか・・・。最近、すっかりチケットとりっぱぐれが続いていて、久々の談春さんの独演会。しかも、ネタ出し。「九州吹き戻し」と「紺屋高尾」という大ネタ2席。
会場に着いたら、結構空席があったので、「なんだ???」と思っていたけれど、開演の頃には1階席はほぼ埋まり、2階席にも人の影が。良かったぁ。
まずは、ブディストばりのフリートーク。そして、なんと今日の高座を録音してCDを出すかも?!と。なので、出囃子から録音するため、もう一度高座に上がるところから。途中、何度か中断してやり直したりして、あれは半分は「九州吹き戻し」をCDにするのは未だ早い!というご本人の抵抗のような気も・・・。
米朝さんとのやり取りなど、ちょっといい話も聞けたし、ご本人は「まだまだ」と思っていらっしゃるのでしょうが、面白かった。多分、今、このネタをこれだけ聞かせられる人はそうそういないのでは?(もっとも、このネタをかける人自体がいないんだそうですが・・・)
仲入りの時に、物販コーナーをのぞくと、去年の大独演会の時のパンフを売っていたので、もう一部欲しいなと思っていたので、購入。すると「お名前を書いてください、終演後にサインを入れてお渡しします」とのこと。そういえば、談春さんにサインをいただいたことなかったなぁと、思い出した。
仲入り後は、これはもう(多分)ご本人も客も安心して身をゆだねることができる「紺屋高尾」。やっぱり年に一度は、談春さんの「紺屋高尾」が聞きたい。
親方夫婦のいい人ぶり、久さんの一途さ、高尾の気っ風の良さ、どれもますます磨きがかかっていて、今夜も久さんが高尾に本当のことを話すところで、ホロリとさせられました。
同じような題材なのに、志ん朝師匠の「幾代餅」を聞いていないから、決めつけることはできないのだけれど、どうも「幾代餅」は好きになれない。先日も、知人とそんな話をしていて「じゃあ、『紺屋高尾』は?」と聞かれたので「好きですよ、あのネタは。談春さんのお得意ネタだし」とお答えしましたが。
師匠の「鶴八鶴次郎」と談春さんの「紺屋高尾」は、わかっているのに、いつもホロリとさせられてしまうなぁ。
終演後、高座からそのまま飛んで来た談春さんが、ロビーでサインをしていらした。お客様の名前を呼んで目の前でサインしている。こういう談春さんの姿は初めて拝見した。わたしの名前が呼ばれたので「はい」と先生に呼ばれた生徒のようにテーブルのところに行くと、いきなり先制パンチ?をいただき、ちょっと焦った(笑)。
次は6月。わたしの中で、談春さんの夏の噺といえば「小猿七之助」なんだけど、こんなことを書いておくと「やらないよ〜」と言われそうだな・・・。