『サイカクがやって来た』

持ち歩き本なので、時間がかかりましたねぇ・・・。1回分が原稿用紙3枚で、それが100回続いた「夕刊フジ」の連載。いろいろと、へぇと思ったことはあったのですが、最後の最後に“ゴマのハエ”が出てきて、ああ、もともとは“護摩の灰”なんだというのを、やっと認識。耳から聞くだけだと「江戸弁なのでハエに聞こえる」というのは知っておりましたが、ゴマ=護摩というところに思い至らず、なるほどねぇと膝を打ちました(笑)。
で、語源を調べてみたところ、

護摩の灰は、高野聖(こうやひじり)のいでたちで、弘法大師護摩の灰と偽り、押し売りをして歩いた者がいたことから、騙して売る者や、押し売りをする者を呼ぶようになった。
(中略)
胡麻にたかる蠅がそれとなく近づき、しつこくつきまとうイメージが語源とされるが、護摩の灰を聞き違え、それが伝承されて生まれた俗解と考えられている。
「語源由来辞典」*1

とのこと。