笑いの人間交差点第一夜「寄席っぽく」@紀伊国屋ホール

永六輔さん肝いり、木村万里さんプロデュースの会。

中入り

なんといっても、だるま食堂! 中入りを挟んでうちの師匠の出番でしたが、だるま食堂さんが終わったところで「いやぁ、これはやりにくいわ・・・」と声に出して、怪しいヤツとなってしまった(笑)
だるま食堂の、センス好きだ〜! 黒のキャミソールドレスに、デフォルメしまくったバストとヒップ、黄色・緑・ピンクの鬘というにはあまりにもがっちりできてる被り物! そして、唄と動きの計算されつくした上での軽み。登場するなり、見た目のインパクトで客席は釘付け。そしてネタに入ると思わずまねしたくなっちゃうような、ばかばかしい(これは、褒め言葉の"ばかかしい")言葉遊び、ウーンなぜ今まで見る機会がなかったのか!? とってもチャーミングなお姉さまたちであった。
アメコミのキャラクターをすご〜くわかりやすくした、でも決して下品にならない、その辺りの絶妙なさじ加減がステキ!!

中入りの間に、セットチェンジが行われていて、緞帳が開くと、所作台の上に、さらに高座がしつらえられて、いよいよ寄席っぽい雰囲気作りはされていたものの、客席は相変わらず、だるま色に染まっている・・・。
と、そこへ黒紋付に袴という正装で、師匠登場。「わ、紋付袴だよ・・・」と、またもや独り言(完全に、隣の知らないおじさんに怪しい女と思われたこと間違いなし!)。ま、元九郎先生みたいに、黒紋付+袴がトレードマークの方もいらっしゃるが、うちの師匠の場合は着流しがトレードマークなので(新内など、邦楽演奏の場合は、当然、黒紋付+袴ですが)「え、何やるんだ?」と思ったら、一礼の後、無言のままいつもの前弾き。「そう行きますか!?」と納得。だるまさんに対抗?するには、これですね。
永さんの土曜ワイドに2度出演しているせいか、最初からクスクス笑いが起こる。まぁ、池袋あたりだと、遭遇する光景ではあるけれど、逆に紀伊国屋ホールで、こういうリアクションが返ってくるのは、心強し! 途中に、大岡越前忠臣蔵とを挟んだものの、まぁ「鬼平」で押し切った高座だったと言えるでしょう。やっぱりなんといわれようと「鬼平」は最強のネタだ。

モロさんは、サラリーマン川柳ならぬサラリーマン落語。真打にならないと背広が着られないとか、ネクタイは二つ目以上とか、手拭と扇子の代りにサラリーマンだから手帳とペンを使うとか、細かい設定説明をしつつ、上着を脱いで、ネタに。
天狗裁き」をベースに、ちょこちょこと古典落語のおいしいところが顔を出していて、要所要所に手帳とペンも活躍。

二楽さんは、トリということで、かなり緊張されていたのでは? 「わたしはアンコールですから」とか言ってたし。いつも通りのはさみ試し「桃太郎」に続いて、客席のリクエストに応えて紙きりを2つ。そして、OHPを活用したネタを披露。何度かみたことあるこのネタ、やっぱり選曲が鍵だな・・・。今回の松山千春は、残念ながら、わたしはバツだった・・・。初めて池袋で独演会をやった時の、「ふるさと」をテーマにしたネタは、すごく良かったと思ったのだけれど。

スセリさんは、今回は前座さん代りに、高座返しやめくりなど、甲斐甲斐しく動いていらして、かえって、彼女のネタの印象が薄まってしまったのは、もったいなかったかも・・・。リピーターばっかりなら、「お、今日のスセリさん、いつもと違ったキャラで、かわいいじょ〜」とか思ってもらえるけど、ね。きもの姿で、足を踏ん張ってるところが、かわいいじょ〜(笑)。
中入りに、ロビーで「ストーカーと呼ばないで」のCDを販売していたので、購入して、サインもゲット!(笑)。