『勘九郎ぶらり旅 因果はめぐる歌舞伎の不思議』

いやはや、ずいぶん長い間、放置してしまいました(^_^;) 途中まで読んで、それっきりになっておりまして、お正月ということで、実家に持っていく本を何にしようかなぁと思っていたときに、ぱっと目に付いたので、これも何かのご縁だなと思い・・・。
勘九郎さん(現・勘三郎さん)は、お芝居の舞台になった場所に、なるべく行ってみることになさっているそうです。訪れることで、何か発見があったり、不思議なご縁を手繰り寄せたりすることが、お芝居を作っていく上で、有形無形にプラスになっているからだと、その理由を述べていらっしゃいます。実際、へぇ〜なモノや人、場所と出会っていらっしゃるのが、この一冊の中でも、何度も紹介されています。
四谷怪談」の三角屋敷跡に今現在住んでいらっしゃる方に、声をかけられて、その場所を確認。今もやはり、そのお宅が建っているところは三角の地形なんですって・・・。また、江戸時代「忠臣蔵」と「四谷怪談」を交互に上演して、最後までやると3日がかりだったというのも、話としては知っていましたが、勘九郎さんが熱く語ると「やっぱり、面白そう。いつかぜひ、やってください!」と思ってしまいます。
俊寛を喜界が島で上演したときのことも、すごくいい話だし、やっぱりこういう人が、歌舞伎をもっともっと面白くしてくれるんだなぁと思いました。