『一の富』

いやはや、面白かったです。主人公は並木五瓶の弟子で並木拍子郎。八丁堀の同心の次男坊で、部屋住み。芝居の作者になりたいと、五瓶の下に弟子入りしたのですが、まだ、これといった仕事を与えられたことはありません。で、師匠に「町で面白い噺を拾って来い」と命じられ・・・。シリーズタイトルの「種取帳」は、五瓶にならって町で拾ったネタを書き付けた帳面の名前。この噺を種に、芝居の花を咲かせることができればいいのですけどね。
シリーズは三作目まで刊行されていますが、そのタイトルがまた洒落ています。

一の富―並木拍子郎種取帳 (時代小説文庫)

一の富―並木拍子郎種取帳 (時代小説文庫)

二枚目―並木拍子郎種取帳 (時代小説文庫)

二枚目―並木拍子郎種取帳 (時代小説文庫)

三世相 (角川時代小説倶楽部―並木拍子郎種取帳)

三世相 (角川時代小説倶楽部―並木拍子郎種取帳)