歌舞伎座建替え計画案が・・・

新聞各紙で報道され、それを受けてテレビでも紹介されていたが・・・。うーん、半端に今の歌舞伎座の外観を残すんだったら、いっそのこと外はビルにしちゃって、中をきちんと歌舞伎仕様にしてくれ!!と言いたい。
建築許可は都知事が出すのかもしれないけど、お金を出すわけでもないのに「銭湯みたいで嫌い」とか言われたくない。「オペラ座みたいなのがいい」って、オペラをやるんじゃなくて、歌舞伎をやるんだからさぁ・・・。
松竹も「経済環境が厳しいので、中身を充実させるために、外観にはお金をかけません」ぐらいの腹のくくり方をしないと、外も中も半端なものになりかねないよなぁ・・・。
4階に歌舞伎アカデミー(仮)を作って、ガラス越しに見学ができるようにするとかいってるけど、生の舞台に触れてなんぼのもんでしょう? それと俳優の養成もするとかいってるらしいが、そんなことは国立の研修に任せとけばいいじゃん。それよりは、ファンの育成を考えたほうがいいと思うけどなぁ。幕見席があることで、外人観光客とか修学旅行生、いきなり通して見るのはちょっと・・・という歌舞伎に興味は持っている人たちが歌舞伎座に来やすい、歌舞伎をちょっと見てみようと思える部分って大事だと思う。それと、お金も時間も限られている(まさにわたしがそうだけどさ)ファンにとっても、これは必要不可欠なシステムだと思う。
人件費の問題とか、非常口の設置といったコスト面で、“お荷物”的な捉え方をされているのかもしれないが、長い眼でみたら、歌舞伎をずっと見続けてくれるファンを育てるための、大事な部分だと思う。
それに、一般の座席が売り切れたときでもさらに、プラスアルファの入場料収入があるわけだし。魅力的な番組を作って、特定の役者さんのコアなファンや団体以外のお客をコンスタントに呼ぶことを考えないと、先細りになっちゃうぞ!! “歌舞伎ファン”を増やすためにはどうしたらいいか、ということをもっと考えないと。だから、ミュージアム的なものを設置することは悪くないと思う。だけど、やっぱり演じられている舞台そのものが充実しないと、意味がないでしょう? 
役者さんや地方さん、裏方さんたちの意見とともに、ファンの声にもきちんと耳を傾けてほしい。じゃないと、再開場して数年間は「観光名所」的意味合いで、それなりに観客は動員できるだろうけれど、一過性の客は一度来たら、それっきり。内容がよければ、ファンは毎月毎月やって来るし、初めて来た客もリピーターになってくれるかもしれない。そこんところを間違えないようにしてね、松竹さん。