鎌倉能舞台四十周年記念特別公演「乱能」@国立能楽堂

去年の秋からあるというのは知っていたのだけれど、平日だしなぁと思い、チケット手配をしていなかった「乱能」。が、やっぱり見たい!と思い、年明けにぴあでチケット確保。
あれこれ用事を済ませて、11時ギリギリに国立能楽堂にたどりつくと、最初に貫太先生のご挨拶があったらしいのだけれどそれには間に合わず、見所はほぼ満席状態。「ま、いいか」とGB席に陣取る。そのうち、ここも満席になったけどね。
本気モードの方とウケ狙いの方がほどよく混ざって披露されるあれこれを、愉しく拝見。囃子方のみなさんは、お声がいい方が多い。さすがに舞というか動く部分はぎこちないけど、謡うだけなら負けてないって感じ。
万作先生の一調「勧進帳」は、シテ方も真っ青!なお謡だったし、万作家のみなさんによる舞囃子「小袖曽我」は、おもちゃのちょんまげをかぶっていたのと、最後に狂言笑いを皆さんでなさった以外は、ほぼ真剣にきちんと舞っていらして、これがまたお上手。さすが!と。
「土蜘」では、実はちょっと苦手だった安福先生のお茶目さんぶりを拝見して、認識を新たにした(ヲイヲイ、そこかよ!)。最後に火薬付のバズーカみたいなやつでクラッカーを使ったり、ワキも蜘蛛の糸を投げたり、素人弟子ばかりでなく、玄人の先生方もいやはやきっとあれがやってみたかったのねぇ〜と。
萬斎さんと広忠さんの「猩々乱」も、本職顔負けの舞ぶり。萬斎さんはまぁ、想像ついたけど、広忠さんがそこまでとは思っていなかったので「御見それいたしました、ごめんなさい」な感じであった。そうそう、小鼓の古賀さんのワキがお謡も立派で、これまた「おみそれしました」と。
下掛宝生オールスターズ?!による狂言「菌」も愉しかったし(でも、きのこちゃんたちは面をかけていらしたので、最初に出てきた梅村さんしかきのこちゃんはわからなかったけど)、山本家オールスターズの「石橋」大獅子もさすが!な舞っぷりであった。囃子方には、後見に本職のみなさんがついて(柿原先生が柴田先生の後見で登場なさったのには、ちょっとびっくりであったが 笑)背中で拍子をとってあげたりしていたけどね・・・。