『歌舞伎大道具師』

釘町久磨次さんは、間近でお姿を拝見したことが、何度かある。小柄で品のいい、どこか粋な感じも漂うおじいちゃまだなぁ〜ご思っていた。冒頭で、9歳で14世長谷川勘兵衛さんに入門とあり、その前は子役で舞台を踏んでいらしたと。なるほど、あのなんとなく粋で華やかだなぁ〜という雰囲気はそういうところから来ているのかも?と。そして、子役をなさっていたことが、わずか9歳で入門を許されるきっかけを作ったというのが、「ちょっといい話」風で、思わず頬がゆるむ。
先代の勘兵衛さんも何度か間近で、お姿を拝見したことがあり、こちらはダンディでありつつもどこかに粋でイナセな空気もお持ちの方だなぁ〜と。お芝居や落語の人情噺に出てくる「鳶の頭」ってこういう方かしら???なんて後年になって思ったりしたものである。

歌舞伎大道具師

歌舞伎大道具師