国立劇場で10月歌舞伎公演を見る。
天保遊侠録」は、下座音楽も使っているし、真山青果としては、歌舞伎味の濃い作品だろう。
梅丸くんが麟太郎を好演。梅玉さんは演舞場なのに出ているということは、彼のことを吉右衛門さんあたりが気に入ったということかな?
勧進帳」の太刀持は、たぶん今、梅丸くんが一番いいのではないかしら?
吉右衛門さんが染五郎さんをいたぶるシーンでは、染五郎さんの身体能力が発揮されていた。セリフをなんとかしてくれると、いいんだけどなぁ、染五郎さん。
真山青果のものは、セリフを覚えるのが大変、というのは、よく耳にするのだけれど、吉右衛門さんをはじめ、年配が上の役者さんたちが、危なっかしいところがまだある。ごまかしてはいるのだけれど、ごまかしているのがわかってしまう、というのが辛いところ。
「将軍江戸を去る」は、うーん、こちらがダウンしてしまった…。