朝から快晴。襲名披露初日が晴れだと、空も新・勘九郎の誕生をいていてくれてるみたいでなんか嬉しくなるよね。
今日は、夜の部のみ、しかも、万が一脱出に失敗しても諦めがつくように、3階Bにしたのだが、なんとか開演前に到着。ロビーはラッシュ時間並の大混雑。演舞場のスタッフのみなさんも角切銀杏の法被だったよ。
「鈴ヶ森」。勘三郎さん、心なしか緊張してるように見えた。吉右衛門さんの長兵衛は堂々たる押出し。
幕間に贈り幕が引かれると、写真を撮る人多数。

口上は、久しぶりにジーンときた。三津五郎さまと仁左衛門さんの言葉が特によかった。三津五郎さまは、「人と人との関わりが紡がれつながって行くのが襲名なんだと今回、強く感じる」と。勘九郎くん、みなんの言葉に一つ一つうなずいたり、お辞儀をしたり、人柄が伝わってきて、よかった。おもわずウルウルしてしまった。三津五郎さまもちょっとウルっとしていたように思ったのは、気のせいかしら。
「鏡獅子」。小山三さんが老女で、もうそこにいてくれるだけで、またもやウルウル。この配役は、中村屋だねぇ。勘九郎くんの弥生が初々しくって、ほんとかわいい。たくさんたくさん稽古したんだろうな。見ているこちらも一緒になって、息を詰めてしまったよ。今日は、家元がちょっと不調だったかも?というところもありつつ(あそこで息をかけるの、初めて見たというところが)。
後シテは、勢いのある若々しいお獅子だった。うーん、幕見がないのが、ほんと残念。毎日でも見たいよ。
「ぢいさんばあさん」。三津五郎さまの伊織だったら、ほんとは芝雀さんとか時蔵さんがよかったなぁ、るん。でもまぁ、ばあさんになってからが意外によかったけどね。若い時のるんは、なんか武家の奥方の凛としたところがなくて、べたべたしすぎに感じた。
みっくんがほんと、成長してるなぁ〜と先月に続いて思ったよ。新悟くんは、もうちょっとふっくらしないと、だねぇ。まだ眉のない役はちょっとツラいなぁ。帶の結び方をもう少し小ぶりにしたら、違ってみえるかも。細さが際立っちゃってるんだよね。
ということで、何はともあれ、大満足の初日でありました。