居ながらにして楽しむ江戸散歩

杉浦日向子さんの<A HREF=http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3be9eb04314cb0105a09?aid=p-mittei16105&bibid=00602992&volno=0000>『江戸アルキ帖』</A>(新潮文庫)読書中。

昨日読み終えた宮部みゆきさんの『震える岩』の影響で、『江戸アルキ帖』を手に取った。
宮部さんが描いたのは、亨和2年の江戸だが、杉浦さんは様々な江戸を自由に歩き回り、その様子を絵にしていく。
毎週日曜日に、江戸へ行くことにした杉浦さんは、18歳の時に免許をとって以来の”ペーパートラベラー”だそうだ。
現在(連載は昭和60年〜63年)では、免許を取りたい人がたくさんいて、順番待ちとのこと。
わたしも、早くにこの”免許”を取っておけばよかった。

それでも、制限はあるそうで、まず日帰りでなければならない。そして、江戸から何かを持ち帰ることは厳禁。時に、かわいい篭売りのお兄さんに出会い買いたくなっても、そこはグッとこらえなければならない。
また、夜の江戸を歩くためには、検定3級を取得しなければならないそうだ。杉浦さんも、連載を始めてしばらくしてからようやく、試験に合格、3級を取得している。これで、21時までは滞在が許される。しかし、昼間行ったことがある地点にしか行けない、という制限はある。

杉浦さんは、好きな川柳や落語に描かれた江戸を求めて、週に一度の江戸歩きを楽しんでいる。
江戸の地図を用意して、それと現在の場所を比較しながら読めば、さらに散歩が楽しめるだろうな、と思いながら読んでいる。