『陰の季節』は期待どおりの名作だ!

朝、起きてカーテンを開けたら雪が降っていたのでびっくりした。結局、東京の12月としては記録的な積雪と、昼間のニュースでは繰り返し伝えられていた。

帰りに、いつもの本屋に立ち寄る。たいして期待もせず、いつもの文庫棚前の平台に目をやると、なんと横山秀夫さんの『陰の記憶』(文春文庫)が並んでいる。
思わず隣にあった『動機』とともに手に取った。
他にもなにかないかと、ぐるっとひと回り。
翻訳文庫の平台に、澁澤龍彦訳のジャン・ジュネ『ブレストの乱暴者』(河出文庫)があったので、それも購入。
勢いがついたので、『半落ち』と、昨日の「週間ブックレビュー」の特集コーナーで興味をもった京極夏彦さんの『覗き小平次』も買おうかと思ったが、今日のところはグっと我慢。
その前に京極さんの『嗤う伊右衛門』を読もうと思ったから。

地下鉄を待つ間に、さっそく『陰の季節』を読みはじめる。
以前、TBSの月曜ミステリーでドラマ化されたのを見ているのだが、そんなことはすっかり脇においておいて、楽しめる。
きちんと夕食の支度をする時間がもったいないので、いつも寄る自然食系のスーパーでおにぎりとおかずを購入して、帰宅。
昨日の残りのみそ汁と、大根とタコの煮物を温めて夕食。お行儀が悪いと思いつつも、食べながらも読み続ける。
あっという間に、表題作「陰の季節」を読み終える。

これは噂に違わぬ、期待どおりの名作だ。探し続けた甲斐があったというもの。この後に続く作品たちを読むのが楽しみだ。