明治文学つながり

いつもの本屋経由で、灯台下暗し書店を見回る。
いつもの本屋では、洋泉社新書yの新刊・佐伯修さんの<b>『外国人が見た日本の一世紀』</b>が気になって、一度は平台に戻したのだが、やっぱり購入。
見開き2ページで、1年。外国人が見た日本の出来事を取り上げている。

ここでやめておけばいいものを、ついつい、時間があったので灯台下暗し書店にフラフラっと入ってしまった。一応、文庫の棚をざっとチェックした後、文芸単行本の棚を見ていく。
月に2〜3度は見ている棚なのだが、時々「あれ?」っと思うような旧刊を発掘してしまうことがある。今日がまさにその典型。

棚の構成もしっかり把握していて、どちらかというと平台に積まれた本をチェックしているのだが、棚の中も一応はざっと見渡す。
今日、ふっと目がとまったのが、夏目漱石三島由紀夫の評伝が並んでいるあたり。夏目房之助さんの『漱石の孫』の隣に、なにやら見慣れない本が挿してある。しかも、著者が嵐山光三郎さんだ。
このところ、嵐山さんの本は、買う買わないに係わらず出ればチェックしているのだが「こんなタイトルは見た覚えがないなあ・・・」。
とりあえず、棚から抜いてみると、帯に「明治文豪遊びの快作」とある。さらに漱石、鴎外、一葉、有島、といった名前が「この本に登場する文学者」として紹介されている。
「えー、こんな本初めて見るなあ・・・」と版元を確かめると恒文社21とある。
一瞬の迷いの後、どうにも面白そうで気になるので、購入決定したその本は<b>『おとこくらべ』</b>というタイトル。

一度、さらっと流した文庫の棚に戻る。お目当ては、獅子文六・里見とんなのだが、そうそうあるわけもなく、そこでふと目にとまったのが、岩波文庫
森銑三の<b>『明治人物夜話』</b>。こちらは、ずいぶん以前から気になっていながら、なんとなく買いそびれていた本。
嵐山さんから始まる明治文学つながりで、今日は行くぞ!(って、どこへ?)ということで、これも購入決定。
ついでに、岩波文庫のとなりにできた、ちくま文庫の棚を見ると、<b>『岡本綺堂集 怪奇探偵小説傑作選1』</b>が、目に留まる。
このシリーズも、だんだん初期の分は入手が難しくなりそうな予感もあって、明治文学つながりで購入決定。

ちなみに、家に帰って『おとこくらべ』の奥付を確認したら、2001年7月に出た本だった。