『新内的』

BGMで「蘭蝶」を聞いていて、これは真昼間から聞く音曲じゃないなぁと思いつつ「そうか、だから幕府は豊後節を禁止したのねぇ」なんていうことを、今更ながら思ったのだった。今、行われている浄瑠璃のうち、江戸浄瑠璃常磐津、清元、新内などがあるけれど、その根っことなるのが、豊後節といわれており(さらにその根っこは一中節)、幕府から禁止された後、宮古路豊後掾の弟子は、常磐津と新内(最初から「新内」と言ったわけではなかったらしい)という二つに分かれて、師匠の芸を伝えようとした、ということぐらいは、なんとなく覚えていたというわけ。で、ちょっと「豊後節」が気になってググってみた。なんとあの松岡正剛「千夜千冊」*1が引っかかってきた。エエ!っと思ってさっそく見てみたら、平岡正明が『新内的』などという本を書いて入たんだ〜!とまたびっくり。しかも、松岡も平岡も文弥師匠の新内にハマったという。なんという偶然。わたしも一時期、新内=文弥師匠と思っていた時期があったのだ。
というか、文弥師匠の新内以外の新内は聞きたくなかった、と言ってもいいかもしれない。知人でレコード店をやっている人がいて、その人の店にはよく、文弥師匠が自分でジャケットの絵と文字を描いたカセットテープが並んでいて、何本かは買った記憶があるのだけれど、あのカセットは実家を探せばまだあるのかなぁ? あったら、結構、わたしにとっては“お宝”だよなぁ・・・。
で、平岡正明の『新内的』は読まねば!ということで、Amazonで検索してみたけれど、なかったので、久々にbk1で注文。お取り寄せなので、届いた頃にはすっかり熱が醒めている可能性もありつつ(笑)。

*1:松岡正剛 千夜千冊」第七百七十一夜http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0771.html