『今日の買い物。』

発売されてすぐに買ったのに、どこにやっちゃったかなぁ?と思っていたのが『今日の買い物。』。今朝、鞄を取り替えた時に、うっかりして『花顔の人―花柳章太郎伝 (講談社文庫)』も『樋口一葉日記・書簡集 (ちくま文庫)』も持って出るのを忘れてしまい、横浜までの長の道中どうしよう?と、職場に置いてある本をあさったところ、これが出て来た。
雑誌の編集者だという岡本仁さんと、スタイリストの奥様のBlogから生まれた1冊。仁さんが「原田治さんを勝手に師匠と仰いでいる」と書いていらっしゃるのも、頷けるセレクトのあれこれ。そもそもこの本を買おうと思ったきっかけは、一番最初に出て来る小津の茶碗がわたしを呼んだから(笑)。銀座の東哉(本当は払いがない字)という陶器を扱うお店で売っているのだそうだ。そのたたずまいが、なかなかいい感じ。洋服や食べ物も、すんごく贅沢という訳ではないのだけれど、なんかいいなぁ、とか、おいしそう、というものがあれこれ紹介されている。結構、欲しいものがあるけれど、現在の自分の生活を考えると、眺めているだけになりそうなものも多いので、時々、この本を眺めて満足することにしようかなぁと。
物欲を刺激されつつ、その刺激にそのまんま乗っかることなく眺めていられそうな、楽しい本。ポラロイドで撮った写真が、これまたいい味を出している。