『役者馬鹿』

「はなしか蕎麦」というエッセイを読んだら、三木助師匠とのそれとなくお別れの会のエピソードが出てきた。その席には、アンツルさんもいたという。会場は、日本橋の「丸高」という”腰掛けのみや”。川尻清譚の馴染みのうちで、久保田万太郎が引きつづきひいきにしていたのだという。そして、万太郎が文化勲章の知らせを受けたのも、この店だそうだ。
このエッセイは

「はなしか蕎麦」というのは、蕎麦をおかずにして飯を食うことで、なんの変哲もないものだが私は好きでときどき食べる。これも三木助に昔教わった一つの形見である。

と結ばれている。
ちなみに、この会には、榎本滋民さんも連なっていたのだそうだ。