立川笑志 今夜はにぎわE@横浜にぎわい座

到着すると、入り口に張り出し&払い戻し用のデスクができている。さらに、係の人が談志師匠の休演と「代演は談春師です」と入場する人に告げている。「エー、談春師なんだ。まさかの連チャンとはね」と思いつつ入場。
緞帳が上がると、普段着の笑志さんがまず登場したので「???」と思ったら、開口一番は前座さんなのであった。

仲入り

  • ダメじゃん小出 ジャグリング(でいいんでしょうか?)
  • 笑志「井戸の茶碗

いやぁ、わたしって天才?(笑) なんと、談春師ばかりか、志の輔師まで登場しちゃいましたよ。しかも、志の輔師の登場は、まったくのサプライズだったからなぁ。談春師が下りて仲入りかと思ったら、仲入りの太鼓が始まらず、かわりに「梅は咲いたか」が・・・。思わず「エ、まじですか?」と声に出してしまった。談春師のマクラにすっかり一杯食わされてしまった。
らくBさんは、らくBになってからは、初めて高座を聞いたけれど、生意気な言い方を許していただくなら、上手くなったなぁと、感心いたしましたです、はい。続いて笑志さんが、着替えて登場。「壷算」良かった。「負けとくれよ、負けとくれよ、負けとくれよ」がクセになりそう・・・(さん喬師の「そば清」の「どぉ〜も〜」以来かも、こんなにツボにはまったせりふ)。こんなに「壷算」にハマったのは、昇太師匠以来かも。続いて、談春師。静岡の仕事先から、笑志さんのためにとんぼ返りしていらしたとか。マクラであることないこと、昨日とは別人のようでありました(ウワ、グーで殴られそう・・・)、というのは、後になってあれこれ思い当たったからなのだけれど。ネタは何を?と思ったら、口うるさい大家さん登場で「小言幸兵衛」。久しぶりだなぁ、このネタ。最初に訪ねて来た江戸っ子の啖呵が、冴え渡る(爆)。最後の芝居がかりのところなんか、もう、本当におかしかったし。やっぱり談春師のクソじじい&江戸っ子、好きだなぁ。
ここで仲入りかぁと思ったら、なんと「梅は咲いたか」が鳴る。笑志さんも談春師も「志の輔兄さんは、パルコの疲れが出て、来られないそうです」と言っていたので、すっかりダマされた恰好に。人が悪いよなぁ・・・。志の輔師は、昼間の「いいとも」の時にもチラっと感じたけれど、やっぱりさすがに顔にお疲れがにじんでますな、まだ。でも、話はじめると、どんどんスイッチが入って、エンジンがかかって、さすがだ。マクラで最近の時事問題について、思うところを語られたが「結局、落語に今のこういうことが全部入っているんです。ホリエモンの株の問題だって、言ってみれば『壷算』でしょう? で、『寿限無』は、そうですな、三菱東京UFJなんです」と。こういうものの捉え方、そして表現方法が、志の輔師匠は、ほんと上手いよなぁと思う。ネタは何をやるのかなぁ?と思ったら「親の顔」であった。もう、お客さんは爆笑の連続。この会場の様子を見ながら「笑志さん、逆境を上手くみんなに助けてもらえて、良かったなぁ。これも笑志さんの人柄なんだろうな」と思った。そして、談志師匠の大きさを、改めて感じた。だって、今をときめく志の輔師と談春師が、二人で助っ人に来ちゃうんだよ。談春師がマクラで口にされたけれど「普通、代演というのは、香盤が上の人を呼ばなくちゃいけないんです」というのは、確かにそうだけれど、談志師匠の上といったら「小さん師匠が来るしかない」訳で、まぁ、笑志さんのピンチに兄弟子が二人がかりで助てあげよう、というのは、当然と言えば当然だけれど、それでもねぇ・・・。こんな豪華助っ人って、今、ちょっと考えられないでしょう。
10分の仲入りが終わったところで、すでに9時近い。で、ダメじゃん小出さんが登場。噂には聞いていたのだけれど、生で拝見するのは初めて。いやはや、面白いじゃないですか。拍手計?がなかなかステキであった。
笑志さんが、再度登場。「えー、今日はわたしの独演会なんです」と、ここで会場爆笑。最後は「井戸の茶碗」。最後に豆撒きがあって、お豆と手拭いをゲット。
こんな豪華な独演会ができるなんて、良かったねぇと思いつつ、この会を盛り上げてくれたゲスト、そして頑張った笑志さんにありがとうと、心の中で申し上げましたよ。
談志師匠が倒れたのは心配だし、高座が聞けなかったのは残念だけれど、今日来たお客さんはみんな、満足して帰ったと思うな。キャンセルしたお客さん、残念なことをしたね・・・(20名くらい、キャンセルされた方がいらしたとか)。